タートルはブレイクダンスのハンド系のパワームーブの中でも、クリケットと並んで基礎となるような技です。
クリケットと違って手を入れ替えて体重を乗せ替えるため、人によってはタートルの方が難しく感じる人が多いかもしれません。
今回はタートルのやり方と練習方法について解説していきます。
1.タートルの踊り方と練習方法
まずはタートルがどのような動きかを説明します。
左軸の方向けの内容となっているので、右軸の方は左と右を逆にしてお読み下さい。
1.タートルの踊り方
まずは、基本姿勢ですが両手を地面につき、人型チェアの要領で左肘にお腹を乗せます。
この時、右手は自分の右上45度あたりに着くようにします。
頭と足を浮かせている状態で、左腕から右腕に乗せ替えます。
右腕に全体重が乗ったところで、左手を左下に移動させます。
左手を移動させたら、右腕に乗っているお腹を左腕に載せ替えます。
すると最初の体勢に戻るので、初めの手順に戻って腕の乗せ替えを繰り返します。
肘をさす位置は、ヘソの横よりやや上に乗せるとやりやすくなります。
また、チェアのように横向きに肘をさしてしまうと、腕の乗せ替えを行うときに別方向の回転が加わってしまいバランスを崩しやすくなってしまうので気をつけましょう。
2.タートルの練習方法
タートルを成功させるためには、軸手に関係なくそれぞれの手で人型チェアができるようになる必要があります。
逆手でのチェアが苦手な人は、逆手に体重が乗る時に失敗することが多いです。
なので、この人型チェアでバランスが取れるということと、腕の入れ替えをスムーズにできるということの2点がタートルを行うにあたって必須のスキルとなります。
そして、この二つのスキルを養うためにはタートルタップをひたすら行うのが効果的です。
タートルタップとは、両手の人型チェアの状態から、右手と左手を交互に前に出すという動きです。
これは、手を前に出す際に逆側の手に全体重が乗るため、両手のバランス感覚を同時に養うことができると同時に、体重の入れ替えの練習にもなります。
これは、タートルだけに限らずブレイクダンスの技全般で役に立つので、隙間時間を見つけて練習してみてください。
足を着かずに10回以上タートルタップができるようになれば、あとは回る動きに慣れてしまうだけなので、タートルまであとわずかです。
最初は回るための勢いをつけるのが難しいと思うので、足を着いた状態から始め、手の入れ替えの瞬間に足を離すように練習をすると、回転する感覚が掴みやすくなります。
ゆっくり回れるようになったら、あとはスピードを上げることを意識してください。
3.タートルのコツ
続いて、タートルを上手く回るためのコツについて紹介します。
まずはバランスを取るためのコツについてですが、体重を移動させるタイミングで体重が乗る腕と同じ方向の足を体に引きつけるように意識しましょう。
イメージとしては、横の腹筋に力を入れて体を真横に曲げるような形です。
すると、下半身がやや先行するので、下半身に引っ張られる勢いを使って逆の腕に乗せ替えましょう。
勢いに乗せることができれば変な力を使わずにすむので、バランスが取りやすくなります。
また、足の裏が上を向かないように意識しましょう。
足の裏が上を向いてしまうと、頭側に体重が偏ってしまいます。
最後に体重移動のコツについてですが、腕で体を押して乗せ変えるというよりは、勢いに乗せて真横に飛ばして肘にお腹を乗せるイメージで行ってください。
ブレイクダンスの技は、闇雲に練習するよりも、エネルギーの方向など物理的なことを考えながら練習すると上達が早くなります。
タートルは、背筋や腕の筋肉などある程度フィジカルが必要な技ですが、一番大事なのはバランスが取れるということです。
ぜひ自分の体重がどの方向に流れてしまうかを考えて試行錯誤することで早く踊れるようになりましょう。