これからヒップホップダンスを始めたいと思う方、またはすでに始めている方も初心に戻り、上達のキッカケにして頂けると幸いです。まずは、基本中の基本のアップとダウンのリズム取りから始めてみましょう。
1.音の取り方とは
先ほど、アップとダウンのリズム取りと言いましたが、リズムとは何かがわからないとリズムを取ることはできません。
リズム、またはビートとも言われますが、大きく分けて二つあります。
それは、表のリズムと呼ばれるオンカウント、そして裏のリズムと呼ばれるエンカウントです。
名前だけ聞いてもオンやらエンやらなんのこっちゃ!だと思うので一つずつ説明して行きましょう。
1.オンカウントとエンカウントとは
まず、わかりやすいのが無意識に、音楽に乗って体を揺らしたり、手を叩いたりを普段から何気なく出来ていると思います。
気になるようでしたら、何かしら音楽をかけて実際に手を叩いてみて下さい。
別に練習したわけでもないのにリズム良く手を叩けているかと思います。
そうです。これが、表のリズムと呼ばれるオンカウントです。
手を叩いている瞬間がオンカウントということですね。
どうしてもわからないという方は、基本的に、オンカウントはドラムやパーカッションが担っていることが多く、実際にダンサーやインストラクターもドラム、パーカッションを目安にオンカウントとエンカウントを感じます。
では、エンカウントとは何か。
気づいた方もいらっしゃるかと思いますが、オンカウントとオンカウントの間がエンカウントになります。
テレビや映画などで、ダンスレッスンの映像を見たらわかりますが、インストラクターがビートをわかりやすくする為に、「ワン、エン、ツー、エン・・・」とリズムを取っているのを聞いたことがあると思います。
ワやツーと数を数えているのが、オンカウントでエンと言ってるのがそのままエンカウントということです。
些細な事ですが、ヒップホップダンスに限らず、ストリートダンスはこのオンカウントとエンカウントどちらのリズムに乗せて踊るのかで、見え方や雰囲気が全くと言っていいほど変わってきます。
これを知っているのと知らないのでは、上達のスピードに大きな差が出来ますし、一度覚えれば簡単ですので知っておいて損はありません。
ちなみに、音の区切りは8拍子で出来ているので「ワン、エン、ツー、エン・・・セブン、エン、エイト」が一区切りになり、この一区切りをワンエイトと言います。
実際に踊る際には、すごく大切な事なので、覚えておきましょう。
2.アップとダウンのリズムの取り方
お待たせしました。ここから実際に音に合わせて動く練習です。
まず、アップダウンのリズムを取る基本的な動き方を雑に言えば、少し膝を曲げる屈伸運動です。
膝を曲げて少しかがむ、膝を伸ばしてまっすぐ立つ、といった感じです。
簡単ですね。始めは音に合わなくてもいいので、動いてみましょう。
ヒップホップダンスの最初の動きは皆この「膝を曲げ伸ばしする」から始めます。
屈伸ぐらいすぐに出来てしまうので、音に合わせてまずは「ダウン」の方からやってみましょう。
1.ダウン
ダウンでリズムを取る。とは簡単に言えば、最初に説明したオンカウントの時に膝を曲げる事です。
ダウンの言葉通り下がるという事です。
エンカウントの時に膝を曲げる事はダウンではないのかというと、ややこしいですがそういうわけではないんです。
ポイントは、下がる時(以下、ダウン)か、上がる時(以下、アップ)か、どちらを強調するかで、アップなのかダウンなのかとなります。
もちろん強調している方の呼び名になります。
強調というと、難しく聞こえますが、要は自分はしゃがんでいるのか伸ばしているのか、どちらを考えながらやっているのかという事です。
その程度でも、ハッキリとダウンかアップかわかりますので、一度鏡を見ながらやってみて下さい。
まずは、わかりやすいオンカウントでダウンの練習をしてみましょう。
やればやるほど絶対に上達します。
2.アップ
先ほど、ダウンの説明をしましたが、アップもなんとなくわかったかと思います。
そうです。膝を伸ばすときに強調します。
強調といっても頭の中で「伸ばす!伸ばす!」と思いながら、オンカウントで屈伸してれば、アップになるでしょう。
ダウンもアップも簡単ですね。
ですが、どちらがやりにくいかと言ったら多分、アップが多いと思います。
これは、何故かというと、日本人はアップの方が苦手なんです。
普段からリズムを取る時は、首を下げたり腕を下げたりと基本的にダウンなんです。
外国の方がリズムを取る時は、首を上げる方が多いです。
ですので、本来苦手とされるアップもしっかり練習すれば、難しくはないので、日本人にとっては、このアップのリズムをスムーズに出来る事が上達への近道なのかもしれません。
3.アップダウンの応用
それでは、オンカウントかエンカウントに合わせてアップ、もしくはダウンが出来るようになって来たら、今度は上半身も加えてみましょう。
1.腕を振る
急に、上半身と下半身を別々に動かすのは難しいので、日常生活の動きを取り入れてみましょう。
上半身は、腕を歩く時のように前後に振ります。
仮にダウンに上半身を加えるとしたら、ダウンの時に、どちらかの手を前に振るようにしてダウンをしてみましょう。
2.上半身を揺らす
今度は、ダウンをしながら左右に体を揺らしてみましょう。
コツは、ダウンする時に、どちらか片足に体重を乗せて、体重を乗せた片足を曲げる、すなわちダウンしてみて下さい。
体を揺らしながらダウンすることができると思います。
恐らく、30分もすれば、ある程度リズミカルに出来るようになるでしょう。
ですが、個人差もあるのでなかなか出来ないからと諦めずに続けてみて下さい。
ストリートダンスの特色がこのアップダウンであり、色んな動きにこのアップダウンを加えることによって、
複雑な動きや雰囲気を可能にしています。
ヒップホップダンスに限らず言えることですが、上達の近道は続ける事です。
今は、ぎこちなくても1ヶ月後、2ヶ月後と練習して時間がたてば嫌でも上手くなってます。
では、次回は「ランニングマンの踊り方と練習方法|ヒップホップダンスのステップ」です。